2014/08/24

「日本SF展・SFの国」へ行ってきた @世田谷文学館

ブーはSFよりミステリ派な学生時代を過ごしていたのでそこまで詳しくないのですが、
星新一の新潮文庫のほとんどと、ブラッドベリを数冊と「夏への扉」も読んでいたし、
手塚治虫や萩尾望都のまんがでもSF作品は多かったので興味があって行ってきました。


展示内容は1957年に日本初のSF同人誌が発刊されて以降、
SFというジャンルがどのように文学界やアニメや映画の世界に浸透していったかがわかりやすくまとまっていました。

入ってすぐ、星新一「ボッコちゃん」の原稿が展示されていました。
よく知っている作品だったので最初から読んでいると、随所に手直しのあとがあって、
修正後の文章のほうがあきらかにしっくり。

まず原稿用紙にダーッと一気に書いて、次に読み返しながら手直ししていったのかなあ、
なんてひとり想像…。
他にも何枚か原稿用紙が展示されていましたがすごく小さな文字でギッシリ書き込まれていて
スパイの暗号か何かみたいでした。
あとはお気に入りのテディベアとかも展示してありました。

日本SFクラブのSF新聞なんかも展示されていて、
昭和55年発刊の新聞には手塚治虫の引越しや‘夏の合宿は小涌園に決定しました’なんて
書いてあったりなんだかおかしかったです

感動したのが真鍋博が大きく取り上げられていたこと!
真鍋博は星新一の挿絵お馴染みのイラストレーター&エッセイスト。
昔の創元推理文庫ハヤカワミステリ文庫の装丁が大好きでせっせとコピーしたりしていた
ブーとしては原画の展示はうれしいかぎり。
この人の画集は集めたくても古書店ですっかり高値になってしまって手に入りにくいんです。
Illustratorも使わずにあれだけ細かくてキレイな線を描けるって本当にすごいです。
エアブラシやカラーインクの上からアクリルガッシュで仕上げているようでした。
それと、今回の展示でアガサ・クリスティのハヤカワ文庫の表紙がズラリと展示されていて
懐かしかったです。(1976~90年発刊のもの)


他にもいろいろな作家のSFマガジンや文庫の表紙が展示されていて、
個人蔵のものも多かったのでSFにはまった人にはカナリ懐かしく且つレアな展示なのではと思います。

手塚治虫の直筆原稿もたくさん展示されていました。
「鉄腕アトム」「火の鳥」「安達が原」…
中でも「ロストワールド」の原稿は修正もなくてとてもきれいで素晴らしかったです。
(手塚治虫の生原稿と言えばホワイトと切り貼りだらけの印象だったので新鮮!)

他にも万博、ウルトラマンやゴジラ、いろいろな当時の資料が展示されていて
「ウルトラシューズのつま先はダイヤの10倍の硬さなのか~」とか楽しめました。
あと浦沢直樹「20世紀少年」の直筆原稿も展示されていました。

最後はSF界を代表するキャラクターたちを記念撮影。


展示図録と真鍋博のポストカード。
図録は印刷は荒いけれど展示してあった内容がカナリ収録してあって情報量はかなりのもの。
ポストカードはザラザラした質感で裏に‘SF展’と書いてあっていいかんじ。
手前の「SF」って書いてあるのは館内のスタンプラリーをするともらえるステッカーです。


世田谷文学館で9月いっぱいまで開催しているので、
SFに夢中になったことがある人は散歩がてら行ってみてはいかがでしょうか。


詳細はこちら→ 

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